赤塚高仁ブログ

柱の傷は

2018.05.05

「 柱のきずは おととしの
五月五日の 背くらべ
粽(ちまき)たべたべ 兄さんが
計ってくれた 背のたけ
きのうくらべりゃ 何(なん)のこと
やっと羽織の 紐(ひも)のたけ

柱に凭(もた)れりゃ すぐ見える
遠いお山も 背くらべ
雲の上まで 顔だして
てんでに背伸(せのび) していても
雪の帽子を ぬいでさえ
一はやっぱり 富士の山」

新築工事のために解体を何十軒もしてきました。
それぞれの家に、
それぞれの歴史が刻まれ、
思わず手を合わせ、
これまでどうもありがとうございました、と、
感謝申し上げます。

台所、あるいは居間の柱に傷のあるお家、
たくさんありました。
毎年、子どもの背を刻んだ跡です。

その子どもが大きくなり、
新しい家族を持ち、
そこに新たな家を建てる。

また、子どもの背を刻んでゆくのでしょうか。

5月5日の背比べ、
日本の文化としていつまでも
柱に刻んで欲しいものです。

そして、
童謡が歌い繋がれてゆく国であって欲しいと、
祈るのであります。

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