赤塚高仁ブログ

死海のほとり

2017.10.05

 死海のほとりのホテルです。
窓の向こう側はヨルダン。
そこから上がってきた満月が、死海を照らしています。

煌々と輝く月も、いつの間にかずいぶん高いところにいます。
2000年前も5000年前も変わらず月は輝きます。
夜、8時
日本では、真夜中の2時です。

今回のツアー、
生まれて初めての海外旅行にやってきたメンバーも何名もいます。
もちろん全員イスラエルは初めて。
だから、
この初体験がイスラエルの印象のすべてとなるわけです。
私はただひたすら、イスラエルが好きになってもらえるよう、
心を尽くし、思いを尽くして案内をします。
我が師、糸川英夫が願った日本とイスラエルの架け橋となれるように。

世界の代表的な政治家の一人として名高い、
イスラエルの初代首相ダビッド・ベングリオン。
日本ではほとんど知られていません。

 1948年5月14日
まわりのユダヤ人でさえ「待て」と言ったイスラエルの建国。
しかし「時は今だ!」とベングリオンは独立を宣言しました。
62歳の時でした。

イスラエル国ができて、都市が大きくなってゆくけれど、
ベングリオンは荒野開拓こそイスラエルの希望であり未来であると叫び、
一切の公職をすてて、ネゲブ砂漠に移住します。
67歳の時です。

旧約聖書イザヤ書35章、砂漠はよろこび、砂漠はうたう・・・
預言の成就のためベングリオンは人生を捧げました。
そして荒野を見下ろす丘に、ベングリオンは葬られたのでした。
86歳の時でした。

地位や名誉や財産ではなく、
国を愛する心に殉じたベングリオンでした。
ベングリオンが亡くなった日のままに、ベングリオンの寝室は残されています。
スリッパが揃えて脱いであります。、
キブツ・スデーボケルの小さな家です。
地位も名誉も財産もすべて手放し、
彼の手のひらは、もらうためよりあげるために使い続けられたのです。

初めてイスラエルを訪ねた仲間50人で、
日本国国歌「君が代」とイスラエル国歌「ハ・ティクバ」
ベングリオンの墓で歌いました。
イスラエルに来たばかりで、何が起こっているのかわからない人たちが、
涙を流して歌ってくれました。
たくさんのことを知って、感動してくれる人も尊いです。
しかし、なんだかわからないけど心が動き、涙が溢れる人が何名もいらっしゃる・・・
嬉しいです。

魚に水が見えないように、
日本人に日本が見えない。

 明日は、マサダ、クムラン一所懸命伝えます。
やまとこころのキャンドルサービスです。
旧約聖書の世界を体に感じ、
やがて旅が向かう、新約の世界へと繋がっていただけますよう、明日も全力投球です。

 美味しいビールと葡萄酒が飲めないのは、少し寂しいですが。

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