赤塚高仁ブログ

3月11日に思うこと

2016.03.10

 5年の時が経って、何気ない毎日が過ぎているような気がしますが、

忘れてはならない痛みが胸に蘇ります。
宮城県女川に何度か炊き出しのお手伝いに行かせていただきました。
海岸沿いの町は、無くなって
家が建っていたところに、コンクリートの基礎だけが残っていました。
仮設住宅で焼きそばを焼いたり、カラオケの機械を持って行っておばちゃんとデュエットしたりしました。
一軒ずつ焼きそば届けながら、
小学生の男の子に「おじさんありがとう」と言われ泣きました。
命の強さに満ちた子供の目に、私の方が救われました。
情けないボランティアでした。
でも、
現地で感じたものは、一生忘れないと思います。
しっかり稼いで、いっぱい納税して、復興の役に立ちたいと思ったこと、
もう一度かみしめています。
ところで昨日の中日新聞、さだまさしさんのコラムに、
「・・・原子力発電が行われるようになった40年以上前のこと、
僕のラジオ番組で日本のロケット開発の父、糸川英夫先生に原子力発電とはどういうものかうかがったことがある。
『ざっくりとおおらかに説明します。
仮にスイカを想像してください。
核分裂というのは、丸い核の玉を、つまりスイカを包丁で割るとイメージしてください。
割る前の重さより割った後の方が、
切られた分、
ほんの僅かに軽くなっているはずです。
その減った量がエネルギーとして取り出される』
 糸川先生はさらに続けた。
『ただし、このスイカを割る前のように
きちんと閉じる技術がまだありません。
この開いたまんまのスイカ、つまり核廃棄物が放出する放射能は、
半減期までに数十万年かかる。
その処理方法を持たない以上、原子力発電は不完全な技術です』
 こころに残る言葉だ。
・・・・糸川先生の言葉を思い出すまでもなく
『人が制御できないもの』を、人が動かすべきではないと素朴に思う・・・」
  と、書かれていました。
糸川先生からのメッセージのような気がしてなりません。
 アタマで考えず、心が感じていけない氣がすることは、
きっと天から見て、間違っているのでしょう。
大きなことはできないけれど、
小さな行動を少し変える。
 そこからすべては始まるはずです。
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