赤塚高仁ブログ

矢作直樹「天皇」

2016.04.12

 ä»¥å‰ã‚‚書きましたが、

矢作直樹さんの「天皇」は、日本人全員が読まなければならない大切な本です。
日本は天皇が「しらす」国であり、
天皇と国民がともに和して2676年間続いてきた、
世界でも例のない君主国家です。
 ä»¥å‰ã®ã“と、事業家で、お金儲けの天才と呼ばれるカリスマと話していたとき、
「金ぐらい儲けてくださいね。
働きもしない天皇なんて俺の税金で食わしてやってるんだ。
あんたも、偉そうなこと言う前に、
税金たくさん払えるようになってください」
と言われたことがあります。
 
気の毒なことに、何も知らされず生きてこられたのでしょうね。
 ç´ æ™´ã‚‰ã—い能力を持つ多くの日本人が、
共産思想に洗脳されて、神も歴史もない唯物史観の中に生かされています。
 ãªã‚“と勿体無いことでしょう。
国家的な損失です。
 çŸ¢ä½œç›´æ¨¹ã•ã‚“の「天皇」をねずさんがFacebookで紹介しておられました。
お見事でしたので、
ここにご紹介させていただきます。
是非お読みください。
そして、大切な人にお伝えください。

「矢作直樹著『天皇』扶桑社
(P.167~p.171を引用)

東日本大震災における原発大事故も戦争も、国民の生存そのものを脅かすという点では共通しています。
戦争では相手が外国であるので戦力が話題の中心になりがちです。
しかし、法体系、戦力、情報取得力、兵站がどんなにしっかりていていても肝心の国民の意思がひとまとまりにならなければ本当の力になりません。
そういった意味でも、私たちが自分を守り、大切な人々を守り、故郷を守り、そして国土を守って生きていくにあたり、誰よりも日本のことを思っておられる天皇陛下を戴いていることは本当に幸せなことです。

ただし、現行法(日本国憲法)には、皇室を支える仕組みを壊すGHQの意図が反映されているので、これを是正することが先決です。
本来ならば一度旧憲法(大日本帝国憲法)に戻してから改憲の話をするのが筋だと言いました。
ところが朝鮮戦争後、実質的に米国から日本マターになったにもかかわらず手付かずのまま70年近くがたち、国民も現憲法の問題とは無関係に馴染んでしまっているため、現実には現行憲法の「改憲」になると思います。
そのとき、仮に国体を変えないとしても、最も大切なところとして天皇家を支える仕組みをしっかりと作り直すことが最重要だと考えます。

当事者であられる今上陛下ご自身は、
「私は即位以来、昭和天皇を始め、過去の天皇の歩んできた道に度々思いを致し、また、日本国憲法にある『天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴』であるという規定に心を致しつつ、国民の期待にこたえられるよう願ってきました。
 象徴とはどうあるべきかということはいつも私の念頭を離れず、その望ましい在り方を求めて今日に至っています。
 なお大日本帝国憲法下の天皇の在り方と日本国憲法下の天皇の在り方を比べれば、日本国憲法下の天皇の在り方の方が天皇の長い歴史で見た場合、伝統的な天皇の在り方に沿うものと思います」とお述べになっています。(天皇皇后両陛下御結婚満50年に際して)。
つまり、権力に関わらない、国および国民統合の象徴(権威の象徴)というのが古来の天皇の在り方であったのです。

そこを外さないように肝に銘じつつ、具体的には、以下の事項が必須ではないかと考えます。

1 日本国天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であり、この天皇が日本国元首であると明記(日本国を対外的に代表するという外交慣例上の実勢を素直に反映させる)する。今さら説明はいらないと思います。

2 皇室典範を皇室に戻す。
現行憲法第一条の「国民主権」との整合性から、現皇室典範の改定を司る「皇室会議」の議員は国民主導で10名中8名が国民の代表である国会議員など皇室以外の人たちで校生されています。つまり、皇統の伝統も歴史も理解できているとは思えない国民が、天皇陛下のご関与できないところでわが国の最も大切な皇位継承にあずかるという大変危うい仕組みになっています(第5章 皇室会議 第28条第2項)。この是正がせひとも必要だと思います。

3 天皇・皇室を支える組織の設置。宮内庁の宮内省への改組。
今のような「内閣府に置かれる機関」から新皇室典範のもと、独立官庁として改組する必要があると考えます。また職員も今のように他の省庁からの出向でなく、天皇陛下にお仕えするという自分の意思で奉職し不都合がなければ永年勤続できる仕組みにする必要があります。

4 現存御料の返却、管理運営する法律の制定。
そもそも大日本国帝国憲法施行以前から天皇・皇室の財産であった御料については、本来の持ち主である天皇・皇室にお返しし、宮内省と財務省が共同で管理するのがよいと考えます。

5 現皇室典範で禁じられている養子(第9条)を認めることで、皇族ないしは旧宮家の男子を養子とすることにより男系男子継続が可能です。
また、子がなく断絶する宮家に後続ないしは旧宮家との養子を認めることで存続が可能になります。
また、皇族女子が皇族でない男子と結婚された場合の皇籍離脱(第12条)に例外を認め、女性宮家創設を認め皇族として残られることで天皇の補佐をしていただけるようにすることも考慮してよいのではないでしょうか。

6 宮家の復活と(財政基盤を含めた)それを可能にする法律の制定。
軽々に部外者が述べてよいことではないと承知していますが、やはり伝統という日本人の何にも代え難い長年の結晶のひとつであったので、天皇・皇室と当事者となる旧宮家の方々のご了解のもと希望する方々の復活が得られることを切に願っています。

将来の皇室の在り方に関しては当事者であられる天皇家の方々のお考えですが、皇位継承の制度にかかわることについては、「国会の論議にゆだねるべきである」(天皇陛下ご即位20年に際し)と天皇陛下がおっしゃっていらっしゃいますので、国民とその代表である国会議員は天皇陛下の思召ã
—を忖度し、伝統の持つ意味の重さを十分に理解し、勇気と英知をもって真剣にすすめていくべきと考えます。

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日本は、天皇あっての国です。
日本人も、天皇あっての日本人です。
日本に生まれて日本に住み、日本語を話したら日本人かといえば、それは違います。
日本国籍を持っていても、これが理解できないなら、その時点で、その人は日本人ではないと言い切っても良いと思います。
日本人は、天皇の存在のありがたさの自覚をすることが、日本人としての第一歩であると思います。

なぜそれほどまでに天皇の存在が大事かといえば、日本は、上古の昔から天皇という国家最高権威によって、民衆が「おおみたから」とされてきたからです。
いまこれをお読みのあなたも「おおみたから」、あなたの近くにいる人も天皇の「おおみたから」です。

「おおみたから」ということは、もっとも大事な「たから」だということです。
そして政治権力者は、天皇によって親任され、天皇の「おおみたから」が、豊かに安全に安心して暮らせるようにサポートをしていくことが仕事とされてきました。
このことが、日本人を日本人たらしめた原因です。
そしてこのことが持つ意味のありがたさは、ちゃんと教えなければわからないことです。
だから日本は「シラス国」です。
「シラス国」は、漢字では「知国」と書きます。
日本人であることの意味と意義を自覚するところから、日本人が始まるのです。

いま、日本でいちばんの権力者は安倍総理です。
けれど、総理は偉い人だけれど、みなさんのお気持ちの中には、人としては総理も自分も対等だという観念があるものと思います。
命としてみれば、それぞれがおなじひとつの命です。

このように、人の上に立つ偉い人と、下にいる民衆が、人として対等だと言い切れる体制を、日本は上古の昔から築いてきたのです。
この統治の在り方が、では、いったいいつ始まったのか。
具体的な時点を明らかにすることはできません。
なぜなら、できないくらいに古い時代から、このことこそが日本人の骨格となってきたからです。

シラス統治の仕組みは、高天原で天の岩戸開きのあとに、この権威と権力を分離するという手法が生まれ、この高天原と同じ手法で中つ国の統治を行うために、邇邇芸命(ににぎのみこと)が天孫降臨して、わが国が始まっています。
つまり神話の昔から、日本は、権威と権力が分化し、権力は、天皇の「おおみたから」である「民」をサポートする役割を担っているとされてきたのが日本なのです。
だからこそ日本は、世界でもっとも古い国であるのです。

この、天皇という最高権威によって、民衆が「おおみたから」とされ、国家権力、政治権力はそのサポート役と規定されているという統治の仕組みは、究極の民主主義ということができます。

近代以降の国家がたどり着いた議会制民主主義は、この日本古来の統治の姿よりも劣ります。
なぜなら、議会を担うのはなるほど民衆によって選ばれた議員ですが、選ばれて統治者となった瞬間から、その議員は民衆の上位支配者の地位となることができるからです。
多数決にも問題があります。
100人の議会で51:49で可決されれば、49の意見は無視されるからです。

これに対し、天皇による統治の仕組みは、常に民が豊かに安心して安全に暮らせるようにするために、政権力が存在しているとされているという意味において、西洋生まれの民主主義よりも、もっと民を大切にする仕組みであるということができます。
この統治の仕組みが「シラス統治」であり、国のカタチです。

逆に言うと、天皇の存在をないがしろにする者は、権威と権力の両方を手に入れることで、民衆を支配したい人たちということができます。
悪いけれど、そんな人たちが我々の上にいることは、御免被ります。

ですから私たちがいま、憲法論議以上に実現をしなければならないことは、天皇の存在を取り戻すことです。
具体的には、矢作先生が提示された1〜6を実現することです。

日本人が目覚めるということは、日本は、日本人ひとりひとりが、天皇の「おおみたから」とされている国なのだということを思い出し、これを日本人社会の常識化するということであると、私は思います。

その意味で、矢作先生の6つの提案は、実は憲法改正以上に大事なことです。
このことの自覚がなければ、憲法を変える意味さえありません。」




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