赤塚高仁ブログ

一杯のうな丼

2013.04.30

 ちょっとまえのこと、「一杯のかけそば」って話がブームになりましたね。

一杯のかけそばを食べる親子の話だったと思いますが、なぜか講演会場は蕎麦屋のようにズルズルと音がして、

聞く人たちが涙してたのでした。

 

 南山大学卒業後、オーストラリアに一年行って、そのあと英語学校で働いていたマホちゃん先生ですが、

この4月から赤塚建設に入社しました。

面接も入社試験もありませんが、気がついたら合格して毎日出社してくれています。

さて、昨日は初めての御給料日で、マホちゃん先生にも支給されました。

夕方になると、マホちゃん先生 「初めてのお給料で、お父さんとお母さんに御馳走をします」と。

 

 津は、一人当たりのうなぎ消費量、日本一の街。

美味しいうなぎ屋さんがいっぱいあり、ワシらのソウルフードはうなぎだと言っても過言ではありません。

ワシは、小学校、中学校、高校と通学路の途中にあるうなぎ屋さんの換気扇の下で、煙をあびるのが何よりも幸せでした。

ですから、ワシの帽子はうなぎの油でテカテカになってましたし、制服もうなぎの匂いが沁みこんでました。

大好物です。

ワシのつかみどころのない性格は、うなぎに似たのかも知れませんな。

  それは、さておき、ワシらが一番大好きなうなぎ屋さんに行きました。

「なんでも好きなもの食べてください」と、マホちゃん先生。

ワシ、ビールとちょっとしたおつまみを頼みました。

ホンマは特上を注文したかったのですが、中のうな丼をいただきました。

 

 ワシが23歳のとき、一人で飛島建設四国支店に配属された春、初任給で父にベルトを買って送ったのを思い出しました。

母にも何か、高松三越で買ったと思います。

いつの間にか、時は過ぎて、何もかもが変わって、立場も景色も変わりました。

でも、あの頃わからなかったことが、いまほんの少し分かりかけています。

それは、親の気持ちです。

 

  一杯のうな丼

 

これまでの人生で、一番美味しい、 そう、涙が出そうなほど美味しい最幸のうな丼でした。

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