赤塚高仁ブログ

神代の継承

2013.07.27

 式年遷宮もいよいよ大詰めを迎えています。

伊勢の神領民15万、特別神領民として奉仕する全国からの7万の民によって、御敷地に宮川から集められたお白石が敷きつめられます。

重機で運べば、能率も上がるでしょう。

しかし、1個1個の石に国民の祈りが込められ、運ばれることが尊いことと思えます。

 

 伊勢神宮の奥の奥、瑞垣には天皇皇后両陛下のみが入って祈られます。

内玉垣は、天皇皇后と皇太子皇太子妃。

総理大臣も、秋篠宮でさえも外玉垣までしか入ることはできませんし、ワシらの正式参拝もそこでさせていただきます。

そして、板垣があって、一般の参拝はその外側なのです。

この四重の垣でできているのが、伊勢の神殿の配置なのです。

ですから、御正宮を間近で仰ぎ見ることができるのは、遷宮前のこのときかぎりなのであります。

 

 お白石を積んだ車を曳いて進んでゆくときも、感無量。

白い布で包まれたお白石を持って、神宮境内を歩き、新しい宮に一歩踏み入れた時の感動は言葉にできません。

ヒノキの香り、澄み渡る涼やかな風、垣の外側からは決して見ることのできない宝玉の飾り・・・鮮やかな球の色は先祖が見つけた風水の秘密なのでしょうか。

そして、圧巻は、新しい宮から望む今の宮、二つのコントラスト。

20年間祈り続けられてきた宮は、やがて解体されてゆきます。

20年後にはそこにまた新しい宮が建てられることになります。

1300年間続けられてきた、我が国のならわし。

2000年間途切れることなく祈りが捧げられてきた、世界で唯一の生きた宮。

神代の継承こそ、我が国日本の命と言えましょうか。

 

  戦争に負け、二度と黄色い人種が米国に歯向かわないように、ワシらは歴史を捻じ曲げられ、

自分の国は、悪いことをしたひどい国だと教え込まれました。

祖国を誇ることのできない人間は、自分自身の誇りをも失ってしまうようです。

 

 伊勢がダメになれば、日本がダメになる

     日本がダメになれば、世界がダメになる

 

 伊勢の父、中山靖雄先生の口癖です。

ワシは、お白石を持ちたいと願いましたが、ワシにお白石を持つように願ってくださった力をワシは信じます。

「日本よ永遠なれ!」と祈りを込めて、お白石を置かせていただきました。

 

今日は、名古屋で「神話に学ぶやまとのこころ」セミナーで二時間話させていただきます。

伊勢の風が会場に吹き渡りますように。

 

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