赤塚高仁ブログ

国があるのは当たり前でしょうか?

2019.05.07

「ノーモア マサダ」
ユダヤ民族の合言葉

イスラエルは国民皆兵
18歳になると、
軍隊に入ります。
男子3年
女子は20ヶ月
女子まで皆兵なのはイスラエルだけ

入隊式はマサダで行われます。

西暦65年ローマ帝国に対するユダヤの反乱が起こりました。
5年間の抗争の末、西暦70年エルサレムは陥落。

神殿は破壊され、
ユダヤの民はローマ兵に虐殺されます。
生き延びた約千名の熱心党の人々は、
死海のほとりマサダに立て籠もります。
マサダとは、「要塞」というアラム語。
ヘロデ大王が作り上げた自然の山を利用した要塞です。

数年分の水と食料があり、孤立した岩山ですから容易に攻めることはできません。
ところが1万人のローマ軍は3年の歳月をかけて、
地上400メートルの要塞に向けて道をつけます。
世界最強のローマ帝国の土木技術はすさまじい。

そこで奴隷として働かされているのは囚われたユダヤの民。
やがて
マサダに立てこもった熱心党たちも最後には攻撃を諦めます。
同胞が犠牲になるからです。

いよいよ明日にもローマ軍が攻め入ってくるであろう夜、
最高司令官エリエゼル・ベン・ヤイールは男たちをシナゴーク(礼拝堂)に集めて演説をします。

「勇敢なるユダヤの戦士諸君、
今日までよく戦い抜いてくれた。
神に選ばれた誇り高きユダヤ民族が仕えるのは、
 唯一絶対なる創造主、
アブラハム、イサク、ヤコブの神だけだ。

 捕らえられ、
妻たちがローマ兵から辱めを受ける前に、
子どもたちが奴隷の身を経験する前に、
 ユダヤ民族としての誇りをまもって自決しようではないか!

要塞を焼き、持ち物を焼こう。
ただし、食べ物はそのままに。
我々が飢えのために死んだのではないことを証しするために」

男たちは家に帰り、
愛をもって家族を殺します。

再び集合してクジ引きで10名の男を選び、
その10名が残りの男を殺す。
最後に一名を選びだし、その男が9人を殺し、
最後に自分が死ぬ。
ユダヤの律法により自殺は許されないから。

最後の一人も剣を固定し、そこに突っ伏し死にました。

 翌日3年間の鬱憤を晴らそうと乗り込んできたローマ軍がみたものは、
数年分の食料と水、山積みにされた武器、
そして、真新しいユダヤ人の死体。
息を呑む光景でした。

これらのことは、水飲み場に隠されていたのを発見された、2人の女性と5名の子どもによって伝えられました。

イスラエルはマサダを最後に国がなくなり、
ユダヤ人は流浪の民となりました。

ところが
2000年経って、イスラエルは再び建国されました。
民族のアイデンティティを失わなかった、
奇跡の民がユダヤ民族です。

2600年以上、
続く世界で一番古い国、日本。
ここにも人類の奇跡があります。

日本がいまあるのは、
2679年前の建国の理念
「八紘一宇」
2000年前
1000年前
500年前
・・・ずっとずっと
「日本よ永遠なれ」と祈り、
日本をいい国にしようと命をかけてくださいました先輩たちのおかげです。

 国を失って2000年間流浪の民となったユダヤ人からの伝言です。
「マサダの悲劇を繰り返してはならない」
そして
「忘却は流浪を長引かせ
  記憶は贖いの秘訣である」

29歳の時初めて訪ねて以来、22回目のマサダ。

旅の仲間にマサダの物語、国を失うということがどういうことなのか、語っているうちに、私のすぐそばに糸川英夫博士の意識を感じます。
そして、
マサダの英霊たちの想いが伝わってきます。

一人でも多くの日本人に、マサダのことを伝えてくれと糸川先生は言われました。
 
マサダに日本人をお連れすること、
私のライフワークです。

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