赤塚高仁ブログ

第10回 神話を体感する会

2016.12.15

10年前、10月の神嘗祭に招待していただきました。

修養団の中山靖雄先生直々の電話をいただいたので。
大晦日の年越しのお参りで、夜の神域を歩いたことはありましたが、
大勢の人で地面も見えないような世界でした。
神嘗祭は、年間1500回もある神宮のお祭りの中でも最も重要とされている、
天照大神にその年の稲の初穂を捧げるものです。
皇居で天皇陛下が御手植えされたイネも捧げられます。
 真夜中に、神官たちが天照大神に捧げるご馳走を持って進みます。
静まり返った神域には、神官たちの踏みしめる玉砂利の音が響きます。
やがて御垣内から雅楽の音が・・・
人口の光のない世界、
松明の火の中で繰り広げられる、2000年変わらない日本の魂。
一瞬にして、時空を飛び越え、神話の世界に誘われたのでした。
そのことを中山先生にお話しし、この感覚を一人でも多くの日本の人々に伝えたい気持ちが湧かされたと、
お伝えしました。
すると、中山先生は、12月にも同じ祭りがあると教えてくださり、
そのときはもっと人も少なく、何かを感じるにはちょうどいいと言ってくださいました。
それで日本中に声がけをし、始められたのが
「神話を体感する会」なのです。
夜の10時から始まる会なのですが、
月次祭の前に五十鈴川で禊ぎをします。
 2月の五十鈴川を体験したことがありますが、
12月は、まだ体が寒さに対する準備万端となっていないので、
思いの外 厳しいものがあります。
無言の行なのですが、水の中でがちがちという歯の音がやけに大きく響きます。
 「五十鈴川 清き流れのすえ汲みて
    心をあらえ 秋津島びと」
という、明治天皇の御製を朗唱するのですが、
「あわわわ〜・・・」と、寒くて歌にならない人もあります。
寒いとか冷たいを通り越して、「痛い」というのが実際の感覚でしょうか。
それでも川から上がると、内側からカッカして暑くなってくるのは命の不思議ですね。
ミトコンドリア全開!って感じ。
それから着替えて、寒空の下、
夜の神宮の神域で、2000年変わらない世界を体感させていただいているうちに、
時空を超えます。
横に移動する空間旅行と違う、縦の移動、時間旅行です。
 どれだけ本を読んでも、どんなに話しを聞いても、
「体感」が誘う世界に勝るものはありません。
これが、私が常にいう「足の裏で読む神話」なのです。
 このあと真夜中すぎから直会が始まり、寝ない人もいたりなんかするのですが、
5時半には起床して、6時には神宮正式参拝です。
食事して、やまとこころの講演会。
 16日 13時から、17日 13時まで
24時間の時間旅行はいかがですか?
 0596−25−0265 修養団伊勢道場にお電話くだされば、まだ大丈夫だそうです。
今年一年の振り返りと、新しい年への清めと内観の時間、
世界の聖地、伊勢で「体感」してみませんか。
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