赤塚高仁ブログ

アンネの家

2017.09.27

 あの本棚に隠された小さな部屋、
アンネフランクが2年半隠れて暮らした場所に自分が立っている不思議。
どんな導きがあればアンネの家に入ることができるのでしょう。

アウシュヴィッツを見なければならないという思いは、
糸川英夫博士が存命中からありました。
糸川先生は、アウシュヴィッツは必ず見るべきだと言っておられましたから。
そのために、関空からアムステルダム経由クラコウに向かったのです。

アムステルダムでの乗り換えに少し時間があります、
では、街中に出てアンネフランクの家を訪ねてみようと思いつきました。
朝から午後3時までは予約した人しか入れないけれど、
それ以降は並んで入るのだと知りました。
空港から電車で街の中心部へ出て、タクシーにのって
「アンネの家」へ。

 列に並んで待つこと1時間。
「アンネの日記」のあの家に入りました。

70数年の時を超え、
フランク一家が息を潜めて過ごした空間に立つ時、
理由のない切なさに心が痛くて、狂いそうな気持ちになります。
かくれんぼで、オニが探しにきたときの恐怖。
もしも見つかったら収容所です。
アムステルダムからアウシュヴィッツまで、貨物列車で一週間。
家畜のように詰め込み、寝ることはおろか座ることさえできず、
便も垂れ流し。
人間としての尊厳は欠片もありません。

 そのなかにあって書かれた少女の日記。
40数ヶ国語に翻訳され、世界で知られています。

改めて読んでみましょう。
街の風景も、家の中の様子も、そして風の匂いも水の色も心に刻みましたから。
足の裏で読みます。

アンネの連れて行かれたアウシュヴィッツへ、
いよいよ向かいます。

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